まず伝えたいこと
「なかなか水を飲んでくれない」
これは、多くの介護者がぶつかる壁です。
ですが、水分補給は「量」より「自然に続けられる工夫」が大切。
無理に飲ませるより、「これなら飲んでもいいかな」と思ってもらえる工夫を取り入れることで、心の負担も軽くなります。
高齢者が水分を取りたがらない理由とは?

■よくある理由
- トイレが近くなるのが嫌
- 喉の渇きを感じにくくなっている
- 飲み物の味や温度が合わない
- 身体が動きにくく、面倒に感じる
実際に親の様子を観察してみると、「面倒だから」や「冷たい飲み物が苦手」など、ちょっとした理由が隠れていることも。
水分補給を促す5つの工夫

1. 一度にたくさん飲ませようとしない
「コップ1杯じゃなく、ひとくちからでもOK」
少しずつ、こまめに摂る方が脱水予防になります。
朝起きたとき・薬を飲むとき・おやつの時間など、生活のリズムに合わせるのがコツ。
2. 好きな飲み物をベースにする
「水じゃなくてもいいんです」
お茶、牛乳、スープ、果汁100%のジュースなど、水分を含むものならOK。
ただし、カフェインや糖分が多いものは控えめに。
3. ゼリーや寒天など“食べる水分”を活用する
飲み物よりゼリーの方が食べてくれることも!
最近では、介護食にも使える経口補水ゼリーが充実しています。
4. 「お気に入りのコップ」や「ストロー」で気分を変える
見た目や飲みやすさが変わるだけでも、気持ちが前向きに。

ストロー付きのマグカップにしただけで、飲む回数が増えました
5. 声かけは“提案”スタイルでやさしく
「水分取って!」ではなく
「ちょっと一口飲む?」と提案口調に。
また、飲んでくれたら「ありがとう」「助かるよ」と声をかけることで、気持ちのよい習慣に。
よくある質問(FAQ)
Q. 水分は一日どれくらい必要?
A. 高齢者は個人差もありますが、**1日1000ml〜1500ml**を目安に。食事からも水分が摂れるので、極端に神経質にならなくて大丈夫です。Q. お茶やコーヒーでもいいの?
A. ノンカフェインのお茶や麦茶なら◎。コーヒーは利尿作用があるため、摂りすぎには注意。Q. 飲み物を用意しても手をつけてくれないときは?
A. タイミングを変えてみる、温度を調整する、ゼリーにするなど工夫を。飲まない理由を探ってみるのもヒントになります。最後に|“飲んでくれない”は責めなくていい

「また飲んでくれなかった…」と落ち込む日もありますよね。
でも、今日ひとくちでも飲んでくれたら、それは立派な前進です。
無理に頑張らず、気持ちの余裕を持てる方法を選んでいきましょう。
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