この記事では「老老介護」や「認認介護」の実情と、共倒れを防ぐための支援策や使える制度についてご紹介します。
💡すぐに行動に移せる「具体的な対策」もわかります。

親の介護が必要。でも、自分ももう若くない…

夫婦ふたりとも物忘れが増えてきて、不安…
→そんな声が増えている今、「老老介護」や「認認介護」は誰にとっても他人事ではありません。
老老介護・認認介護とは?

▶ 老老介護ってどんな状態?
老老介護とは、介護する側・される側の両方が高齢者であるケース。たとえば80代の妻が90代の夫を介護する、という状況です。
最近では、
- 65歳以上同士の介護が全体の約6割以上
- 高齢化が進む地方ほど割合が高い
という実態もあり、体力的・精神的な負担が非常に大きいのが特徴です。
▶ 認認介護とは?
認認介護は、認知症の人が、同じく認知症の家族を介護している状態です。
💬【例】
「物忘れが多くなった母が、さらに症状が進んだ父の世話をしている」
判断能力の低下により、薬の管理ミスや事故につながることも。早めの支援体制づくりが大切です。
どうして「共倒れ」が起きるの?
高齢者同士の介護は、無理をしすぎて気づかぬうちに心身ともに限界を超えてしまうことが多いです。
✔️ よくある負のループ
- 介護者が体調を崩す
- サポートが足りず介護が困難になる
- 結果として、介護される側も危険な状態に…
👉だからこそ、「がんばりすぎない介護」を目指しましょう。
共倒れを防ぐ5つの具体的対策

① 地域包括支援センターに相談する
🧑💼まずは身近な相談窓口として、「地域包括支援センター」を活用しましょう。
💬【関連記事】
「『相談してよかった』地域包括支援センターの活用法とは?」もあわせてご覧ください
→ 地域包括支援センターの活用法とは?
② ケアマネジャーに支援プランを作ってもらう
ケアマネは介護のプロ。介護保険の利用やデイサービスの提案など、現実的なプランを一緒に考えてくれます。
③ 「訪問介護」や「ショートステイ」を利用する
少しでも自宅介護の負担を軽くしたいときにおすすめなのが、これらのサービス。
- 訪問介護:ホームヘルパーが自宅に来てくれる
- ショートステイ:一時的に施設で預かってもらえる
④ 見守りサービスや緊急通報装置を導入する
介護する側の負担を減らすには、ITや機器の力を借りるのも大切です。
⑤ 家族全体で話し合い、役割分担をする
「ひとりに任せきり」ではなく、家族・親戚・時にはご近所も巻き込んで、小さく役割を分担できると理想的です。
こんな制度もチェックしておきましょう
制度名 | 内容 | ポイント |
---|---|---|
介護保険制度 | 65歳以上(または特定の病気を持つ40歳以上)が対象 | 要介護認定を受けることでサービスが利用可能 |
高齢者向け住宅改修費助成 | バリアフリーリフォームの一部を補助 | 転倒防止などにも有効 |
成年後見制度 | 判断能力が低下した人の代わりに手続きなどを行う制度 | 認知症が進行する前に検討を |
よくある質問(FAQ)
Q:地域包括支援センターってどこにあるの?
A:市区町村ごとに設置されており、役所に問い合わせると紹介してもらえます。費用はかかりません。
Q:認認介護をしていることに気づいていませんでした…
A:自覚のないまま続いているケースも多いです。「ちょっと変かも」と感じたら、まずは相談を。
Q:介護サービスはお金がかかるのでは?
A:介護保険を利用することで自己負担は1~3割ほど。金銭面が不安な方は、ケアマネや包括支援センターに率直に相談を。
ひとりで抱え込まないで。小さな一歩が、未来を変える。


がんばりたいけど、もう体がついていかない…

家族の介護をしているけど、自分のことが後回しになってる…
そんなあなたが、少しでもラクになるための制度やサービスは、ちゃんと用意されています。
👉もっと具体的な制度の活用例を知りたい方は
頼れる制度・支援の記事一覧はこちら
🌿まとめ
- 老老介護・認認介護は増加傾向
- 共倒れを防ぐには、早めの支援活用がカギ
- まずは地域包括支援センターに相談を
- 介護保険や各種支援制度を使いこなすことが大切
- 一人で抱え込まず、小さな一歩を踏み出してみましょう
「がんばらない介護」には、「がんばらないための知識と準備」が欠かせません。
あなたとあなたの大切な人が、少しでも穏やかに暮らせますように。
コメント